「ヤンキー女と法律おとこ」が司法を機能させる日

突然ですが,「ヤンキー女と法律おとこ」というマンガをご存知でしょうか?

先日コミックス第一巻が発売されたばかりのマンガです。
恥ずかしながら私は知らなかったのですが,ご縁あってこの作品を読む機会&このブログで紹介する機会をいただきました(わかりやすく言うと宣伝依頼ですね(笑))。

 

 

このマンガ,WEBでは「ハイテンション法律コメディー」と宣伝されています。
抽象的にはその通りなのですが,もう少し詳しく説明すると,「テンションの高い裁判官が問題発言(セクハラ含む)と高笑いを繰り返しながら,息子に法律を語るマンガ」です(あくまで私見です。関係者の皆さん,気分を害されたらすみません。。。)。
これだけ見ると,このマンガ大丈夫か?と思われるかもしれません。
確かに,細かい突っ込みどころはいろいろあります。
でも,ライトな表現の中にも,鋭い法律観や含蓄のある人生観が皮肉交りにさらっと語られており,私にとっては,決して軽いだけではない不思議な読後感のあるマンガでした。
本当は内容に踏み込んで法律実務家の視点からいろいろ書きたいのですが,それではネタバレになってしまうので,関心をお持ちになった方は,ぜひ一読してみられることをお勧めします。

 

このマンガに限りませんが,ここ数年,法律をテーマにしたテレビ番組やマンガが増えてきて,一般の皆さんの法律に対する関心や親近感が少しずつ強くなっている気がします。
個人的には,このマンガのような作品が増えるのは,司法が機能していくためにとても意義のあることだと思っています。

 

そもそも,司法という国家機能が社会において有効に機能するためには,人々が紛争に直面したときに,「法的に行動する」という意識が不可欠です。
しかし,日常生活においては法律との接点はないのが通常で,多くの人の場合,紛争に直面して初めて法律の存在を意識することになります。
言い換えれば法的に無防備な「裸の状態」で,紛争という渦に巻き込まれてしまうことになります。
そして,このような状態では,その紛争において法的に適切な行動をとれるとは限りません。

 

無論,紛争に直面したことがなくても,法律の解説書などを読めば,どう対応すればいいかは最終的にはわかるようになります。
ただ,こういった本は,一般の皆さんには(場合によっては法学生であっても)決して読みやすい本ではなく(とても「能動的な読み方」が要求されます),ハードルが高いというほかありません。

ところが,テレビドラマとかマンガなどであれば,法律に触れたことがない人でも,ストーリーや表現を端緒として,法的な考え方や行動の仕方を気負わずに理解することができます。
それは専門書と違って,「法律」を体系的・網羅的に教えてくれるものではありませんが,法律と接点がない人にとって,架空とはいえ「法的な行動」と接点を持つことで,将来トラブルに直面した際に法的に行動する「きっかけ」を与えてくれると思います。
ドラマを見たりマンガを読んだからと言って弁護士と同じ判断ができるわけではないのですが,丸裸で渦に放り込まれるのに比べれば,間違いなく解決にたどり着く可能性を高めてくれるはずです。

 

ご紹介した「ヤンキー女と法律おとこ」も,皆さんにとっての「司法を機能させる一つのきっかけ」になってくれることを願います。



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