事業再生の現場から,弁護士に足りないものを学ぶ

5月に入って以降,複数の大型案件に忙殺されなかなかブログを更新できませんでしたが,幾分落ち着いてきました。

というわけで久しぶりの更新です。

さて,弁護士中井洋輔は「経営革新等支援機関」として中小企業庁に認定されていますが,その関係で昨日今日の2日間,「経営改善と事業再生」に関する研修を受講しました。

研修に参加した弁護士は私だけで,あとは税理士の先生や金融機関,地域の商工団体の指導員の方々でした。


今回の研修に参加してよかったと思う点は2点です。


第1に,事業再生の手法の幅を広げることができた点です。

弁護士は法的知見を基礎とするため,事業再生の手段として,どうしても法的手続を想定しがちです。

たとえば,私であれば,民事再生手続によるB/Sの改善を事業再生の主たる手法としています。

しかし,今回の研修では,法的整理ではない手法(事業再生計画を立案しての金融機関とのリスケ交渉など)について,講義とディスカッションを通して学ぶことができました。

特に,事業計画の作成については,今後の事案処理にダイレクトに役立てることができそうで,非常に勉強になりました。


第2に,法律論とは違う角度から事業再生に取り組む他の専門家の考え方に触れることができた点です。

金融機関の方,税理士の方,商工団体の方,それぞれに自らのバックボーンの下できちんと事業再生に向き合っておられ,感銘を受けました。

また,休み時間などにも立場ごとの考え方をいろいろ聞かせていただき,今後の仕事にこれも生かせそうな貴重な時間となりました。

このように,弁護士とは違ういわば「会計・経営的な物の見方」を,理論・体験談両面から学べたのは大きな収穫でした。


学生の頃,大学院で教えを受けた税法の教授は,「弁護士にこそ会計・経営的な見識が必要である」とよくおっしゃっていました。

それは概略すると,「会計・経営の知識は,企業案件の「共通言語」であり,弁護士が企業・経営者・金融機関などと意思疎通をするためのミニマムスタンダードである」というものでした。

今回の研修を受けて,改めて教授の言葉の含蓄になるほどなぁと頷きました。

当事務所では,会計・経営・税務などについて積極的に取り組み,ノウハウを蓄積しています。

それは,いろいろな専門家の皆さんとの交流や,ネットワークの中で得てきたものです。

今後も,少しでも幅広い解決のご提案ができるよう,研鑽を積み,積極的に交流していきたいと思います。


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弁護士 中井 洋輔
(島根県弁護士会所属)
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